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2013年01月30日

ロイヤル ウースター(Royal Worceter)は、1751年に英国のウスター市で創業した英国の老舗陶磁器メーカーです。察しの良い方はお気付きかもしれませんが、「ウースター」と「ウスター」を書き分けています。「ウスター」と言えば、我々にもお馴染みの「ウスター ソース」の「ウスター」で、こちらも同じ地名の「Worceter」から来ています。「Worceter」の綴りからすると「ウースター」にすべきとも思いますが、耳で聞くと完全に「ウスター」に聞こえます。「ロイヤル ウースター」のブランド呼称が「ウ」ではなく「ウー」になっている理由は分かりませんが、この点は素直に長いものに巻かれようと思います。

閑話休題。日本語をアルファベット表記するときには、「ヘボン式」ローマ字が使われます。これはJames Curtis Hepburnというアメリカ人宣教師により確立された表記方法です。この「Hepburn」ですが、日本語表記する際には彼自身が「ヘボン」という綴り(?)を使っていたようです。一方、我々にもお馴染みの女優Katharine Hepburnは、同じHepburn一族の出自なのですが、こちらの表記には「キャサリン ヘプバーン」が使われます。慣れの問題でしょうか、「キャサリン ヘボン」だと違和感があります。これに比べると、同じ英語の綴りから来る「ウースター」と「ウスター」の日本語表記の違いは微々たるものに思えてきます。

さて、このロイヤル ウースターですが、医師のJohn Wallと薬剤師のWilliam Davisの二人が創業者です。「薬剤師」と書きましたが、英語の文献では「apothecary」という単語が使われています。この「apothecary」というのは古い英語で、意味はそれこそ「薬剤師」なのですが、今の英国では薬剤師のことを「chemist」と言うように、実際には薬の調合も含めて、今で言う化学屋さんの仕事をしていたのでしょう。勝手な想像なのですが、新しい陶磁器の製造方法を化学者として開発したWilliam Davisが、付き合いのあったJohn Wallに話を持ちかけ、この二人が15人のパートナーから4500ポンドの出資を受けて創業にこぎつけたのではないかと思います。

その後、1783年にFlight家に買収され、1788年に時の国王ジョージ3世からroyal warrant(王室御用達)を受けました。ただ、当時の状況は必ずしも芳しくはなかったようです。デザインは中国産の模倣で色彩は青と白がほとんど、価格面でも中国からの輸入モノや同業他社との競合が激しかったようです。その後、1792年に加わったMartin Barrにより梃入れが図られ、ボーンチャイナの製造にも成功し、業績が回復します。また、1807年にはPrice of Wales(皇太子)の、1808年にはPrincess of Wales(皇太子妃)のroyal warrantが与えられます。なお、このroyal warrantですが、「王室御用達」というよりも「英国王室各人の御用達」と言うべきかもしれません。ロイヤル ウスターは今もroyal warrantを受けていますが、「Her Majesty Queen Elizabeth II」に対してです。

その後、英国に不況の波が押し寄せ、1976年にロイヤル ウースターはスポードと合併しました。そして、工場を窯業で有名な英国のStoke-on-Trentに集約する大幅なリストラも行われましたが、業績は回復せず、2009年にPortmeirion Pottery Groupに商標を含む知的財産権が売却されました。
2013年01月27日
カー クロック SMITH スミス 中古品 ロールスロイス,英国車・MINIのレアパーツ,カークロックロールスロイス用のSmith社製カー クロックです。

今では、時計と言えばクォーツです。機構的に正確で振動にも強く、価格も安いので有難みを忘れがちですが、これが登場する以前の状況を想像すると、大変だったのだろうなと思います。


逆に、その大変だった当時、隆盛を誇っていたのが英国の時計メーカーSamuel Smithです。時計だけでなく、計器類も作っており、第二次大戦で活躍した英国の飛行機にもSmith社製の計器が使われていました。振動がある環境でも正確に動作する装置が得意な会社と言えます。

自動車だと、積む時計に関しては飛行機ほどのタフさは要求されないでしょう。しかし、載せる自動車がロールスロイスだと、また違ったクォリティが要求されることも容易に想像できます。

もっとも、ロールスロイスだと、そのオーナーが直接、時計に触ったり見ることはなかったかもしれません。まず間違いなく、運転手がいるでしょうから。
2013年01月26日
在庫の商品を改めて眺めてみると、不思議なものを見つけることがあります。例えば、このガラス・トップ。ガソリンスタンド用のサインです。書かれているのは「Benzol Mixture」。Benzolとはベンゼンの事です。ガソリンにベンゼン。大気汚染の原因になるということで、ガソリンからベンゼンをできるだけ除去するのが、今の常識です。

(そういえば、「ウルトラマン ゼアス」をご存知ですか?とんねるずが出ていたシリーズです。私は年齢的にリアルタイムで見ていた世代ではないのですが、出光のTV CMで存在自体は知っていました。ベンゼンを取り除いたことを売りにしたガソリン「ゼアス」の宣伝です。その後、子供がウルトラマンを見出した時に、このシリーズを改めてビデオで見たのですが、なかなかシュールな世界観でした。ウルトラマンの名前が「ゼアス」で、異常な潔癖症。変身するときに使うツールは電動歯ブラシ。地球を汚す敵役は「ベンゼン星人」。秘密基地がガソリンスタンド。ウルトラマン・シリーズの中でも下らなさはピカイチだと思いますが、ここまで徹底してくれると、ある種の清々しさを感じたものです。)

ところが、この看板は「Benzol Mixture」です。間違っても「Benzol Free」ではありません。不思議だなと思って調べてみると、どうやら第二次大戦前後のものだと分かりました。

当時の世界情勢では、「石油の一滴、血の一滴」で、ガソリンも節約しなければなりませんでした。そこで目を付けられたのが、石炭からコークスを製造する際に副産物として出てくるベンゼンだったようです。ただ、どうしても熱量は少なくなりますし、煤も多くなる(オイルが汚れやすくなる)はずです。「Benzol Mixture」と示すことに何のメリットがあったのか。価格が安かったのでしょうか。(ただ、見つけた昔の新聞記事だと、価格も安くはならないようなのですが・・・。)


⇒昔の新聞記事
2013年01月25日
新しい商品の入庫処理の時、商品名をどうしたものかと迷う時があります。
普通の商品ならば、メーカーが付けた商品名をそのまま付ければ良いのですが
アンティーク一点モノだと、そういかないことも多々あります。

例えば、サイドボードとドレッサー。
典型的なスタイルだと間違いようがないですよね。
左がサイドボード、右がドレッサーです

サイドボードは「収納も兼ねた飾り台」的な位置づけになりますし、
ドレッサーは「身支度用のテーブル」という位置づけになろうかと思います。

ところが、判断するのが難しい代物が18世紀以降に出て来ます。まず、18世紀の初めになると、鏡台付きの小型衣装箪笥が英米の市民階級で流行します。基本的には寝室用で実用性重視なので、お客様に見せるためのものではなく、装飾があっても落ち着いた雰囲気のものでした。ですので、大きさや収納の能力的にはサイドボードに近いのですが、機能的にはドレッサーというべきでしょう。
そして、18世紀の後半になると、シフォニア(chiffonier)というスタイルの家具が英仏を中心に流行り始めます。基本的には大型のドレッサーと言いますか、鏡台付きの比較的大きな整理箪笥です。どうやら裁縫の道具・材料を収納するのが目的だったようで、引き出しだけではなく開きのタイプもあります。しかし、シフォニアとミラーバックのサイドボードと何が違うのか、と問われるとなかなか難しいです。曖昧な話で申し訳ないのですが、サイドボードの方が横方向に長くて、モノの陳列用という感じです。


そうなると、恐らくこれは、サイドボードになろうかと思います。



また、下の商品はシフォニアに近い感じもしますが、用途としては陳列メインで、しかも、右下の開きはブリキ板で防水になった酒瓶引き出し付きですので、やはりサイドボードと言うべきなのだろうと思います。

2013年01月23日

バーレイ(Burleigh)は、メーカーの名前ではなく、ブランドの名前(商標)です。 この名前の由来は、創業1851年の製陶工場を買収したWilliam Leighと Frederick Rathbone Burgessから来ています。買収当初の1862年頃には、 社名と同じ「Burgess & Leigh」をブランド名に使っていたようですが、 1930年代から2つの名前を縮めた「Burleigh」を商標として使うように なりました。

第一次世界大戦と第二次世界大戦の間、同社はCharlotte Rhead、Harold Bannett、 Charles WilkesやErnest Bailyといった優秀なデザイナーに恵まれ、業績を伸ばして いきました。当初は販売網の構築に苦労したらしく、輸出先は大英帝国(コモンウェルス)と 米国に絞られていましたが、やがて欧州全域にも輸出されるようになりました。
その後、業績の悪化に伴い1999年には買収され、社名はBurgess Dorling & Leighとなり、 英国伝統のデザインに特化した英国内向け高級陶磁器メーカーになりました。 現在は、2010年にDenby Holdingsに買収され、社名はDenby Potteryとなっています。
2013年01月22日
ドールハウス専門のウェブ・ショップを開店しました。
名前は、ここと同じく「ウィンチェスター」です。
(ショップへは下の画像をクリック!)


2013年01月20日
着色剤としてウランを加えたガラスです。
ですので、ウラン・ガラスとも言います。

ウランというと放射性物質を思い浮かべる方も多いと思います。
確かに、ウランを含むガラスからも放射線は出ていますが、
我々が日常生活で浴びている自然放射線に比べても極微量なので
心配には及びません。

ウランを含むガラスの歴史は古く、紀元1世紀には使われていたようです。
黄色~緑色の彩色に使われていましたが、当然、色が出るメカニズムは不明でした。
また、この彩色に使われる成分は秘密にされていたので、いわば門外不出の
色合いだったようです。

それが19世紀になると、科学(化学)の発達により、金属単体としてのウランが
得られるようになりました。そして、1850年頃までには、ウランは英国にてガラスの
着色剤として利用されるようになりました。

ヴァセリン・ガラスには、様々な色があります。
ウランを混ぜたガラスを「ヴァセリン」と呼ぶのは、最もポピュラーだった
(作りやすかった)のが黄色で、その色がヴァセリン・クリームの色に似ている
ためだったと言われています。それ以外の色としては、紫色、緑色、茶色、黒色にも
なります。見た目の色には共通点はないのですが、いずれの色の場合でも、
蛍光(ブラックライト)をあてると、緑色の蛍光を発するのが特徴です。




おまけの話
カメラのレンズにも、ウラン入りのものがあります。
しかし、意識的に入れたものではなく、結果的に入り込んでしまったものです。
そのようなレンズでは、レンズの性能を上げるためにトリウムを入れていました。
ところが、トリウムは放射性物質で、最終的にはβ崩壊によりウランに変化してしまうのです。
そうなるとレンズが黄色に変色してしまいます。
このようなレンズが盛んに作られていた1940年ころは、モノクロ写真がほとんどで、
問題はありませんでした。モノクロ写真をしたことがある方ならご存知だと
思うのですが、赤~黄色のカラーフィルターを使ってコントラストを調整する
ことがありますので、たとえレンズが黄色く変色しても、ある種の味わいとして
許容され得たのです。ところが、カラー全盛になると、カラーバランスの問題から
黄色い変色レンズは受け入れられないものになりました。その結果、1970年代以降、
このようなレンズはなくなってしまいました。

2013年01月16日
ピューター(pewter)とは、スズを主成分とする合金で、日本語では「しろめ」とも呼ばれます。 最大の特徴は融点が低いことで、組成によっては約250℃で熔けるものもあります。 これだけ融点が低いと、家庭用コンロとホーロー鍋でも熔解させることができるので、 ピューターを原料に、ご家庭で鋳物づくりを楽しんでいる方もいらっしゃるようです。

さて、このピューターですが、一時期は英国の特産品でした。 古くはローマ帝国時代。イングランド南西に突き出た半島のCornwall地方ではスズや鉛が とれたので、これを原料にしたピューター製品が多く製造されたのです。

ピューター製品は、銀に勝るとも劣らない美しい金属光沢を持つとともに、 柔軟かつ適当な強さを持ち合わせています。このために、ヨーロッパ中で使われるようになり、 英国の主要輸出品の一つにもなっていました。

やがて、14世紀半ばには、ロンドンがピューター製品の一大産地になります。 また、英国ではピューター製品の品質基準が定められるとともに、厳格な管理が 行われたました。その結果、英国製ピューターは非常に高い評価を得るように なりました。

しかし、17世紀をピークとして、ピューターはやがて衰退していきます。 18世紀になると新たな特産品として磁器の製造が盛んになったためです。 また、当時の最先端技術である「電気めっき」の登場も、それに追い打ちをかけました。 その結果、テーブルウェアの主役はピューターから磁器に、金属器もピューター製から シルバー・プレート製(銀メッキ)に移っていきました。

しかし、この時期、ピューターに関しても改良がありました。 それまでは合金の成分として鉛が使われていましたが、その代わりにアンチモンが 使われるようになったのです。この新しい組成の合金は「チューダー・ピューター」 あるいは「ブリタニア・メタル」と呼ばれ、現在に至るまで使われています。

そして、より安全で、より強く、より美しくなったピューターは、19世紀後半から 始まった「アーツ・アンド・クラフト運動」と、それに続く「アールヌーボー」の時代に 再び脚光を浴びます。大量生産一辺倒により失われつつあったクラフトマンシップと、 ピューターの扱いさすさ・美しさが出会った結果、鋳造による美術工芸品の製作技術が確立されます。 そして、この時期、日用製品とも違う、しかし量産も可能な優れた工芸作品が、 多く世に出されました。

ピューター製品 一覧
2013年01月15日
W.Chandler社製の掛け時計です。
1890年代の品と思われます。

なお、「CHANDLER」といっても、スイスの時計メーカーではありません。
英国のコーンウォール(ブリテン島の南西から突き出た半島)の町、Redruthの「W.CHANDLER」です。Redruthは銅鉱山によってとても栄えた町でした。その当時、そこで作られたこの商品は、マホガニーに象嵌が施されている高級感のある逸品です。今のRedruthに往時の勢いはありませんが、この時計は現在も元気に動いています。
2013年01月13日
Benney社製ライター (MORRIS, RILEY, WOLSELEY, M.G.)Benney社製ライター (MORRIS, RILEY, WOLSELEY, M.G.)
Beneyというライター会社をご存知でしょうか。

実は、ダンヒル社にライターのメカニズムや製品を供給したことのある名門会社でした。元々はRobert Ernest Beneyがロンドンで創業した会社で、最初のモデルは1919年に発売されました。その後、1938年には会社は売却されましたが、1954年までは同社ブランドの製品が作られていたようです。

面白いところでは、家庭のガスコンロ用のライターや、理科室に置いてある 実験用のバーナー(ブンゼンバーナー)用のライターも製造していました。

今回、ご紹介するのは、このBeney社が1948年から1951年の間に製造していた テーブルライターです。このモデル自体、珍しいものなのですが、更に珍しいのはライタの側面に「MORRIS」、「RILEY」、「WOLSELEY」、「M.G.」の刻印があることです。

British Mortor Corporation(BMC)が上記ブランドを取りこんで設立されたのが1952年であること、更に、このライターのモデルが製造されていた時期を考え合わせると、まず間違いなく、Morris社の販促用グッズと思われます。(時代的にはMorris Minorが発売された時期に重なります。)

だんだん、ライターの話題ではなく、車の話題になってしまいましたが、 Morris Minorのオーナーさんにぴったりの一品とおもいます。
2013年01月12日
CROWN DUCAL カップ&ソーサー+シュガーボール+ポット,アンティーク 陶磁器,雑貨陶器CROWN DUCALのティーセットです。
1915年に窯業の町として有名な英国のStroke-on-Trentで
A G Richardson & Co Ltd社が創業され、1916年から
この「CROWN DUCAL」のブランドを使っています。
1931年有名なアーティストであるCharlotte Rheadを迎え、
アール・デコのデザインを施した製品が有名になりました。

ここにご紹介する商品は、バックプリントからすると1925年以降のものですが、
ここまでシンプルなデザインのものはCROWN DUCALでも珍しく、
年代やシリーズ名を調べきれておりません。ただ、可愛らしい柄ですし、
未だビンテージになっていないものですので、価格もお手頃です。
2013年01月11日
GRINDLEY CREAMPETAL 深皿(ボウル) NORMA,アンティーク 陶磁器,雑貨陶器英国の窯業メーカーGrindley製です。
Grindleyは1880年に、窯業で有名なStroke-on-TrentでWilliam Harry Grindleyにより創業されました。一時期はJ & G Meakinとも縁のあるAlfred Meakinとも組んでいたこともあります。シンプルで清潔感のあるデザインが特徴で、価格も手頃なため、北米、南米、オーストラリアへも数多く輸出されました。

なお、同社は1960年にAlfred Cloughへ経営権が移り、1978年に社名がGrindley of Strokeとなりました。その後、所有権が転々した後、1991年にTunstallにあるWoodfield Pottery社に買収されました。

もう少し時間が経てば、ビンテージの仲間入りをしそうな可愛らしいお品です。
2013年01月09日
ロイヤルドルトンについてまとめてみました。
バックプリントについても、年代別にまとめてあります。

記事は、こちらをご覧ください。
ロイヤルドルトン(Royal Doulton)
2013年01月05日
年末年始のお休みも終わり、本日から営業です。
遅れ馳せながら、明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いします。

さて、こちらの素敵なエインズレイのトリオの画像を年賀状がわりにどうぞ。



このエインズレイ社、創業は1775年です。
そもそもの発端はヨーロッパで白磁がブームになったため、その波に乗るためだったようです。
そう考えると先行者のメリットは余り大きくはなかったかもしれませんが、
創業者のジョン・エインズレイは機を見るに敏だったのでしょう。
きちんとブームの波に乗り、会社は成長しました。
また、常に新しい技術を取り入れることでも成長を続けました。

特に、エインズレイの特徴的な金彩は一目見るだけで、それがエインズレイのもので
あることが分かります。とは言え、単に金ピカだとここまで高い評価は得られないと思います。
やはり、豊穣を表すフルーツの柄とマッチしているからこそ、素敵なのだと思います。
2012年12月29日
以前は、英国での大晦日といえばトラファルガー・スクェアーに人が集まり、毎年、死人が出るほどのドンチャン騒ぎが有名でした。それに対する政府の対応からか、それともロンドン・アイ(the London Eye;大観覧車)ができたからかはわかりませんが、現在では、エリザベス・タワーを含む国会議事堂を見渡せるテムズ川(the River Thames)沿いに、15万人以上の見物客が集まるようになりました。

(そういえば、「ビッグ・ベン」が女王即位60周年を記念して「エリザベス・タワー」に
改名されたのは今年でした。ロンドン・オリンピックも今年の出来事でしたね。)

そこでは、ロンドン・アイのイルミネーションを眺めながら、迫力ある花火ショーを
楽しむことができます。ちなみに、日本では、新年が始まる直前に、「蛍の光」で
過ぎ行く年を惜しみますが、、英国では、新年が始まった直後に「蛍の光」を歌います。

さて、ちょっと早いですが新年の話題を先取りして書くのは、本日が弊社の今年最後の
営業日だからです。本年中は本当にお世話になりました。

来年の営業開始は、和歌山本社が1月5日、奈良支店が1月7日からです。
また、ネットショップも1月5日から営業を再開します。
では、皆さま、良いお年をお迎えください。
2012年12月28日
蓋に「Cheese」と書かれているので、間違いなくチーズ入れです。
日本でも、世界中の様々なチーズが入手できるようになりましたが、
それでも生活に密着した食べ物には未だなっていないような気がします。

ですから、これを額面通り「チーズ入れ」としてお使いになる方は、
毎日チーズを召し上がる程のチーズ好きか、お店をやっていらっしゃる方に
なるかもしれません。

しかし、見方を変えると、室温のままでも保存がきくような、ちょっと背の高い
食品を入れておくのに重宝するのではないでしょうか。
日本の場合、夏だと室温で保存できる食品はほとんどありませんが、
冬場、特に年末年始だと、普段食べないような、そして、ちょっとつまむだけで
大量には食べないようなものが色々と食卓に登場します。そういう時に使うと
かなり便利な道具になると思います。
2012年12月26日

この車、「スマート」という名前で、元々はスイスの時計メーカーの
スウォッチ社とダイムラー・ベンツ社が共同開発した車でした。
(日本では、メルセデス・ベンツ日本が正規ディーラーです。)

販売当時はコンセプトが新し過ぎて苦しい時期もあったようですが、
今や時代の流れに完全に乗っています。
セカンド・カーに最適と思いますが、いかがですか?
2012年12月24日
12月26日は、英国では「ボクシング・デー(Boxing Day)」という祝日(バンク・ホリデー)です。

ボクシングと言っても、スポーツのボクシングとはまったく関係ありません。その由来ですが、どの教会でも、クリスマスの当日には信者が貧しい人たちのために贈り物をするための箱が置かれ、その箱を開ける日がクリスマスの翌日である12月26日であったことと言われています。

また、18世紀後半には、領主の主人(ジェントリー)が、その借地人や使用人に
クリスマスの残り物の食べ物や、時にはプレゼントを12月26日にBox(箱)に
入れて配ったことにも由来しているようです。
その後、貧しい労働者は、クリスマス当日も仕事をしなければならなかったため、
その翌日に家族と過ごせるように、この日が休日と定められました。

日曜日や上記の祝日は、キリスト教の安息日なので、その日に働くことは宗教上
良くないとされていました。そして、以前は、それらの日に労働することは法律で
禁止されており、どうしても店を開ける場合は、高い税金と、高い日給を払わなければ
なりませんでした。このため、ほとんどの商店や銀行などは閉まっていたのですが、
それも緩和され、日曜日は午前10時から午後4時まで(あるいは6時間)ならば
営業できるようになりました。

しかし、それでもクリスマスは特別で、ロンドンのにぎやかな場所でも、
まるでゴーストタウンのようにひっそりとしています。
クリスマスが終わる12月27日には、ほとんどの店で「ウィンター・セール」が
一斉に始まるのが恒例です。しかし、ボクシング・デーに店を開ける商店も増えてきており、
伝統が破れつつあります。

英国の祝日(バンク・ホリデー)
 新年(1月1日)
 Easter Monday Bank Holiday (イースター・マンデー)
 Early May Bank Holiday(メイ・バンク・ホリデー5月の第一日曜日)
 Spring Bank Holiday(スプリング・バンク・ホリデー 5月の最終月曜日)
 Summer Bank Holiday(サマー・バンク・ホリデー8月の最終月曜日)
 クリスマス(12月25日)
 ボクシングデー(12月26日)


(2007/12/26の記事を編集)
2012年12月23日
英国では、12月25日のクリスマス・デーと12月26日のボクシング・デーがクリスマスの祝日で連休となります。

教会
普段はサンデー・サービス(日曜礼拝)に行かない人でも、クリスマスの日には、軽く朝食をとった後、礼拝に行く人が多いようです。 英国でのクリスマスの過ごし方は、日本の正月三が日のようなもので、家族が揃う機会でもあります。


女王陛下のクリスマス・メッセージ
教会から帰ってきた後、次々と親類が集まりだします。クリスマス・ディナーはサンデー・ディナー同様、昼過ぎの2時頃に始まります。午後3時からは、恒例の女王陛下からのメッセージがテレビで流されます。


クリスマス・ディナー
クリスマス・ディナーではまず、本人、両親、義両親、兄弟、義兄弟などの中から、誰がホストになるのかを決めなければなりません。時には揉める原因にもなるそうです。そして、クリスマス前には、それぞれへのクリスマス・プレゼント・ショッピングを済ませなければならないなど、かなりのストレスの原因になります。それでも、皆クリスマスを楽しみにしているようです。


クリスマス・クラッカー
ディナー・テーブルには、各々の席に、クリスマス・クラッカーが並べられています。それを両隣の人と引っ張り合うと、「パン!」と爆発して、中に詰められている簡単なプレゼントが出てきます。値段によって中身の質は違いますが、一般的には子供用には安いおもちゃ、大人用には小物のアクセサリーようなもの、そしてすべてのクラッカーに紙で作られた王冠とクイズが書かれた紙が入っています。それぞれがそのクイズを出し合いながら場を盛り上げ、この紙で作られた冠をかぶって、ディナーが始まります。


ロースト・ターキー(七面鳥)
クリスマスのメインディッシュといえばローストターキー(七面鳥)。スタッフィング(Stuffing)と呼ばれるセージやナッツ、挽肉、ドライフルーツなどを詰め込んだ七面鳥を焼き上げたものです。付け合せは、ロースト・ポテト、茹でたにんじん、芽キャベツなどの野菜。それらに、グレービーやクランべりー・ソースをかけて食べます。一般的にはホストである家主(普通は男性の役割)がこれを切り分けます。


クリスマス・プティング
極めつけのクリスマス・デザートといえばクリスマス・プティング。ドライフルーツ・スパイス・ラード・砂糖を混ぜ合わせたものを熟成させ、クリスマスに蒸し上げたものです。ディナーの最後に、部屋を暗くして、ブランデーをかけて燃やした後、切り分けて、クリームをかけていただきます。プディングの中に銀紙で包んだコインや指輪などを隠して、切り分けられたケーキにそのコインなどが入っていたらラッキー、と翌年の運勢を占ったりもします。


ミンスパイ
Mince(ミンス=ミンチ=ひき肉)Pieも、クリスマスには欠かせない一品。昔は、ひき肉が入っていたらしいのですが、今では、ドライフルーツ・スパイス・ラード・砂糖を混ぜ合わせたものが入っています。形は丸く小さい(径5cmくらい)のもので、パイ皮に包んでオーブンで焼き上げます。伝統的には、ミンスパイは、Jesus Christ(イエス・キリスト)の12使徒にちなんで12個焼き、それをTwelfth Night と呼ばれる十二夜の1月6日まで毎日1個ずつ食べるらしいのですが、今ではスーパーで買う人が大部分ですし、自分で焼いても12個だけ焼くということはあまりないのが実情です。


チーズ
日本では、デザートは食事の最後に、コーヒー、紅茶などと一緒にいただきますが、英国では、デザートは単品でいただきます。そして、そのデザートも最後ではありません。次にチーズが登場します。ウォーター・ビスケット(日本でいうクラッカー?)と一緒に、実に様々なチーズが登場します。英国のチーズといえばスティルトン(Stilton) チーズです。かなり匂いのきつい、独特なコクのあるブルーチーズで、私は苦手なのですが好きな人によると、ポート・ワインとよく合うそうです。


チョコレート
そして、コーヒー・紅茶などの飲み物とボックスに入ったチョコレートで締めくくりです。好みのチョコレートを選ぶのも楽しみの一つのようです。ちなみに、英国人は、ミント入りチョコレートが大好きです。私も、初めて食べたときには、チョコレートの中に、ミントの歯磨き粉が入っているような風味が苦手でしたが、慣れてくると、ブラック・コーヒーに良く合うことを発見しました。

これらのクリスマス料理は、日本でいう「おせち料理」のようなもので、日持ちするものばかりなのです。クリスマス・ホリデー中は家事を一切せず、食べては寝る生活になるうえ、プレゼントの多くは、チョコレートやビスケット類も含まれています。このため、この時期には、体重がぐんと増えてしまいます。

なお、キリスト教では、クリスマスから十二夜(公現節)後の13日目の1月6日の間にクリスマスツリーを片付けます。
2012年12月22日
英国のクリスマス・イブは、ラスト・ミニッツの土壇場ショッピングに大忙しで、まるで日本の大晦日のようです。なので、日本のようなロマンチックな雰囲気はありません。

やはり、25日がメインなので、クリスマス・プレゼントは中身を見たい気持ちを我慢して、クリスマスの日まで開けずに待ちます。

もみの木の下に「誰から誰へ」と書かれたプレゼントが山積みにされているので、
自分宛のプレゼントを見つけるとわくわくします。これらのプレゼントは、
子供たちだけではなく、兄弟姉妹、親戚、友人からのものも含まれているので、
本当に結構な量になるのです。

以前に、クリスマス時期は郵便が遅れがちなので早めに日本に居る両親や姉妹に
プレゼントを送ったのですが、英国の習慣を知らないため、到着したと同時に
プレゼントをあけてしまったようです。

また、子供たちにとってのクリスマス・イブのベッド・タイムは特別なものです。
暖炉の前に自分の名前を書いたストッキングを吊るし、ファーザー・クリスマス
(サンタクロースのこと)のためにミンス・パイとシェリー、トナカイのために
にんじんと水を用意してマントルピースの上に置き、目覚めたときを楽しみに
眠りにつくのです。

(2007/12/24の記事の再掲載)
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