2012年08月12日
本日ご紹介するのはTALA社製の計量カップ(メジャーリング・コーン)です。
まず、TALA社というのは1899年に設立されたキッチン・グッズのメーカーです。名前の由来はとても単純で、設立者のFrederick TaylarとThomasu Lawの二人の名前をとっています。
当時は英国のキッチン用品市場は未成熟だったようです。それに対して、キッチン用品のセールスマンだった二人は何が求められているのかを知っていたのでしょう。彼らの新製品は次々と大ヒットし、ブランド会社へと成長しました。
今回のメジャーリング・コーンはアイディア商品です。日本では料理を作るとき、使う単位はミリリットルやグラムがほとんどです。「カップ」や「合」あるいは「大さじ」とか「小さじ」という単位も使いますが、それぞれの食材や調味料に対して、更には、使う量もきちんと考慮された上で使う量が表示されていますので、とても便利です。仮に、「お米何グラム」と指示されたら困りますよね?更に、日本では単位が統一されています。ところが、英国では未だに単位がたくさん使われています。長さは「メートル」だけでなく「ヤード」・「インチ」・「フィート」・「マイル」。重さは「グラム」だけでなく「オンス」・「パウンド」・「ストーン」。体積は「リットル」ではなく「ガロン」・「オンス」・「パイント」。(「オンス」には、重さ用と体積用の2種類があります。)2000年からヤード・ポンド法は使用が禁止されているのですが、一向に統一される気配はありません。子供たちに聞くと学校ではヤード・ポンド法と併せてSI単位(メートル・グラム)も習うそうです。頭が良いのか、悪いのか。
キッチンではそこまでバラエティーに富んだ単位は使いませんが、それでも、それぞれの食材や調味料に合わせた表示に統一されてはいません。そこで作られたのが、このメジャーリング・コーンです。内側には、さまざまな食材や調味料に対して、複数の単位で計れるように目盛りが引かれています。現在でも復刻版が出るほどの人気商品です。